売掛債権の早期現金化|ファクタリングの仕組みと事業者の選び方

借入れではない資金調達

ファクタリングは、売掛債権を第三者に譲渡し、支払期日の前に現金化する取引です。金銭の貸借ではなく債権の売買であるため、負債として計上されない点に特徴があります。

金融機関の融資と比べて、実行までの期間が短く、決算の内容よりも売掛先の信用が重視される傾向があります。他方、手数料の負担は融資の金利と比べて大きくなります。

資金が数日以内に必要な場面において、選択肢となり得る手段です。

2者間と3者間

  • 2者間 利用者と事業者との間で行われ、売掛先に通知しません。売掛先に知られない反面、手数料は高くなります。
  • 3者間 売掛先に対する通知又は承諾を伴います。手数料は低くなりますが、売掛先との関係に配慮を要します。

売掛先への通知の可否

取引基本契約に債権の譲渡を禁止する特約が置かれている場合があります。民法の改正により、譲渡制限の特約が付されていても債権の譲渡自体は有効とされていますが、売掛先との関係では別途の配慮を要します。契約書の確認を推奨します。

手数料の考え方

ファクタリングの手数料は、債権額に対する割合として示されることが一般的です。これを年率に換算すると、融資の金利と比べて相当に高い水準となる場合があります。

比較に際しては、次の点を確認してください。

  • 手数料の率が、債権額に対するものか、入金額に対するものか
  • 支払期日までの期間(同じ率でも、期間が短いほど実質的な負担は大きくなります)
  • 事務手数料、登記費用、印紙代等が別途必要か
  • 債権の一部のみを譲渡できるか
  • 償還請求権の有無(買戻しの義務を負うか)

事業者の選定

ファクタリングを取り扱う事業者は多数存在し、手数料の水準、対応の速度、必要書類、取扱いの下限及び上限額はそれぞれ異なります。

当サイトでは、個別の事業者について内容、特徴及び留意点を調査した記事を掲載しています。複数を比較した上で選定してください。

選定に際しては、次の点を確認することを推奨します。

  • 契約書の内容が明示され、事前に確認できるか
  • 手数料の総額が明確に示されるか
  • 償還請求権の有無が明示されているか
  • 会社の所在地及び連絡先が明らかであるか
  • 手続の全体像と入金までの日数が説明されるか

留意すべき点

債権の売買という形式をとりながら、実質的には金銭の貸付けと評価される取引が問題となる場合があります。買戻しの義務が課され、売掛先の支払の有無にかかわらず利用者が支払義務を負う形態は、その典型です。

また、著しく高額な手数料が設定されている場合には、契約の効力が争われる余地があります。契約の内容に疑義がある場合には、締結の前に確認することを推奨します。

実在しない債権を対象とする取引は、それ自体が重大な問題を生じます。取引の実在性を裏付ける資料を整えた上で利用してください。

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